妙義山・赤城自然園 ~秋を楽しむ (2)~ [山裾さんぽ]
*** その2 赤城山山麓 ~ 赤城自然園の夏と秋 ~ ***
赤城自然園内にある三等三角点
9月25日 午前中に妙義山山麓(標高約700m~900m)、午後は赤城山麓に位置する赤城自然園(標高約600~700m)を歩いてきた。ここは夏にも歩いているので、夏の花と秋の花の中からいくつかを紹介します。
夏:2016.7.21
秋:2016.9.25
☆☆☆☆☆ 赤城自然園 ~夏の花~ ☆☆☆☆☆
ジャコウソウ(麝香草 シソ科)
名前の由来は、茎葉をゆすると「麝香」の香りがすることからという。しかい、そんな香りはない。同じシソ科のイブキジャコウソウ属の「タチジャコウソウ(タイム)」や「イブキジャコウソウ」などには香りがあって、ハーブとして親しまれている。
ノカンゾウ(野萓草 一重) ヤブカンゾウ(薮萓草 八重) ・・・共にユリ科・・・
カワミドリ(河碧、別名カッコウ~霍香~ シソ科)
"川緑”とも書くと言うが、紺碧の"碧"の方があっているように思える。
カワミドリ ヤナギラン
ヤナギラン(柳蘭 アカバナ科)
ヤナギランは北半球に広く分布し、ときに夏の高原で大群落をつくる花として親しまれている。
オオダイコンソウ(大大根草 バラ科)
ダイコンソウやイワダイコンソウは葉先が丸い(この写真でははっきりしない)が、これは尖っていて全体にあらくて長い毛が密生している。
☆ 参考 ☆ ~イワダイコンソウ~
イワダイコンソウ (チロル地方・ホーエムート展望台からの下山途中 7月3日)
シデシャジン(四手沙参 キキョウ科)
シデシャジン レンゲショウマ
シデシャジンの名前の由来は、しめ縄などにつける"四手”のように花が細く裂けることによるという。
レンゲショウマ(蓮華升麻 キンポウゲ科)
レンゲショウマの名前の由来は、花を下から見上げると蓮の花に似ていて、葉がサラシナショウマに似ていることからと言われている。日本固有の1属(レンゲショウマ属)1種の植物。
レンゲショウマは大好きな花。以前からじっくりと見たいと思っていたので、やっと念願が叶った。同じ "**レンゲショウマ" とつく花で、キレンゲショウマ(なぜかこちらも1属1種)も見たいと思っている花だが、こちらは "黄花のレンゲショウマ” ではなく、ユキノシタ科の植物。
イヌゴマ(犬胡麻 シソ科) ウバユリ(姥百合 ユリ科)
オオウバユリはよく見かけるが、ウバユリは始めて。オオウバユリに比べて小型で花が数も少ない。
キンロバイ(金露梅) ギンロバイ(銀露梅) ・・・共にバラ科
ギンバイソウ(銀梅草 ユキノシタ科)
茎の頂部に10~20個の花がつく。中央部に両性花、周辺部に装飾花が咲く。
両性花(中央に開花中の花 雄蕊多数・雌蕊一本) 周辺の装飾花は萼片だけ。薄暗い林に中で、"銀梅”(白色の花)が良く目立つ。これも初めて見た植物で、濃い緑色の葉と花の白色が印象的だった。
☆ 参考 ☆ ~花色が "金”の・・・ キンバイソウ~
"金色の梅" と言う意味のキンバイソウは、ギンバイソウ(ユキノシタ科)とは違ってキンポウゲ科の花。キンロバイ(金露梅)とギンロバイ(銀露梅)は同じバラ科だが、こちらは金と銀だが科が異なる。(撮影:2011.7.29 霧ヶ峰)
ツクシカラマツ シキンカラマツ(紫錦唐松 キンポウゲ科)
済みません。"シキンカラマツ"と書いたつもりで間違えて記載してしまいました。訂正します。
カラマツソウ属の植物。花の色が紫、雄しべが黄色ということで "紫錦" なのだろう。大変好きな花。
ルイヨウボタン(類葉牡丹 メギ科)
残念ながら、花は終わっている。春にもう一回この花を見るために、ここを訪れよう・・!
続いて、秋の花をご覧ください ・・・・
☆☆☆☆☆ 赤城自然園 ~秋の花~ ☆☆☆☆☆
フジバカマ(キク科 藤袴)
園芸店などでは色鮮やかなフジバカマが販売されているが、これは "サワフジバカマ" と言う園芸品種。写真の淡紅色の花が本来のフジバカマ。
キセワタ(着綿)
環境省の絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
カリガネソウ(雁草 クマツヅラ科)
カリガネソウ オケラ
カリガネソウは秋を告げる清楚な青紫。飛び出した雄しべと花の形が雁に似ているということだが、秋にぴったりの花と言うことだろうか。
オケラ(朮 キク科)
万葉集に「我が背子を あどかも言はむ 武蔵野の うけらが花の時なきものを」と詠まれていて、この「ウケラ」が転訛したものと何かで見たことがある。「朮(じゅつ)」はオケラの仲間の植物の根からつくられる生薬のこと。
シロバナホトトギス(白花杜鵑 ユリ科)
どうやらホトトギスの白花園芸種で、自生種ヤマホトトギスの白花品種~シロバナヤマジノホホトギス~ではないらしい。区別がよくわからなくなってしまった。
シモバシラ(霜柱 シソ科)
枯れた茎に霜柱 が出来ることで知られるが、私はまだそれを見たことがない。
シモバシラ テンニンソウ
テンニンソウ(天人草 シソ科)
日本固有種だが、名前の由来は(牧野新日本植物図鑑にも)・・・?
ハバヤマボクチ(葉場山火口 キク科)
ハバヤマボクチ
大きくなると1m位にはなる。日本固有種で、山地の草原などに生える。"葉場山” は草刈り場のある山のこと、"火口(ほくち)” は火をつけるときに用いた綿毛のこと。葉の裏側に密生する綿毛を集めて乾燥させ、「火口」としていたのだろう。
フシグロセンノウ(節黒仙翁 ナデシコ科)
夏に来たときにも咲いていた。うす暗~い林の中で咲く花の色になぜか惹かれる。
モリアザミ(森薊 キク科)
根が太い。そのためか、栽培されて"山ごぼう”の名で漬物になっている。
レイジンソウ(伶人草 キンポウゲ科)
レイジンソウ ヤマトリカブト
名前の由来
伶人草(レイジンソウ):花の形が伶人(舞楽の奏者)が被る冠に似ていることから。
鳥兜(トリカブト) :花が古来の衣装である鳥兜や烏帽子に似ていることから。
ヤマトリカブト(山鳥兜 キンポウゲ科)
レイジンソウもヤマトリカブトもキンポウゲ科トリカブト属の植物。トリカブトは猛毒として知られている。ネットで検索すると、レイジンソウにも強い毒性はないものの一応毒があるとの解説があった。
レンゲショウマ
夏に花が満開となっていたレンゲショウマは種をビッシリと付けていた。
実を付けていた ~オオナルコユリ~
夏に来たときに見落としていたのだろうか。花を見た覚えがない。
夏(7月21日)、秋(9月25日)と散策した。来年は春の赤城自然園を歩いて見たい!!
ご訪問ありがとうございました。
一番乗りです^^ 楚々としたお花いっぱい^^
でも最近は直に名前を忘れてしまうようになりました**
by 侘び助 (2016-10-04 12:16)
フジバカマ咲かせてます。アサギマダラまだ来ません。
by 夏炉冬扇 (2016-10-04 16:57)
秋の方がしっとりと落ち着いた花が多いような気がします。
by Mitch (2016-10-04 17:49)
こんばんは^^
随分といろんなお花を愛でられましたね~まだ出会った事のないお花が幾つかあります。
是非赤城自然園に行きたいものです。
シデシャジン、ギンバイソウ、ツクシカラマツ・・・会いたいです
by mimimomo (2016-10-04 17:51)
こんばんは。台風がまた接近しているんですね。どういうコースを通るのか気になります。
侘び助さん:名前を思い出さなくなっているのは私もそうです。花を見て、どこどこで出会ったと言うことまではわかるんですが、名前が・・?。で、帰ってからPCで写真探して・・「あっ!」と言うこと。
夏炉冬扇さん:アサギマダラの移動ってたいしたものですよね。ビックリするほどの距離を移動する途中で寄るんでしょうか?
Mitchさん:秋の花はあまり派手でないものが多いですね。でも、素敵な花もたくさんあります。
mimimomoさん:シデシャジンやギンバイソウはここで始めて見たものです。ツクシカラマツは以前園芸店で購入したことがあります(でも、直ぐに耐えてしまいました)。赤城自然園は広くて見応えのあるところです。バスはないようなので、渋川駅からタクシーで20分との案内があります。
ご訪問ありがとうございました。
xml_xslさん
tochiさん
ゆるりさん
シラネアオイさん
by michi (2016-10-04 18:11)
こんばんは。
山歩きされる方は下界では見られない(?_?)素敵な花々に会えるんですね〜楽しいでしょうね。見たことのない花々をありがとうございます。
by yakko (2016-10-04 18:55)
レンゲショウマの実ってこんなのですか・・初めて見た!唐辛子みたい。
by OJJ (2016-10-04 18:58)
妙義山も季節が合えばいろんな花々が楽しめるんですね。
ヤナギランまで見られたとは凄いです。好きな花なんです。
by 旅爺さん (2016-10-04 19:31)
夏の花に興味が、カワミドリは何故か最近目にしてません
毎年見ていたんですが・・・ギンバイソウは初めて見ます
咲き方が変わった感じで綺麗ですね。シデシャジンも咲き方が
独特で写しにくい花だと記憶してます。
by g_g (2016-10-04 19:38)
こんばんは~
私は山歩きが出来ないので、michiさんが撮られた沢山のお花を見て
楽しんでいます。この中で数年前にテレビで放送されてた
レンゲショウマを見たい。その場所は何処だったかしら?
by puripuri (2016-10-04 20:39)
レンゲショウマをきれいに撮られていますね!下向きな花ですが
何故か下から覗きたくなります。が、撮るのが至難の業です、私には^^。
by 斗夢 (2016-10-05 05:33)
おはようございます。
ご訪問 & コメントありがとうございます。
yakkoさん:年に2~3回程度、植物(だけではないんですが)に詳しい大先輩に案内していただいています。ですから、毎年新しい出会いがあります。
OJJさん:レンゲショウマは花も実も今年"初"ですね、こんなに霧だったのは。ただ、天候があまり良くなかったのが残念でした。
旅爺さんさん:いろんな季節にいかないと、思った花には出会わないですね(それでも、だめなときは多いんですが)。
g_gさん:ギンバイソウは私も初めて見ました。ユキノシタ科とは思いもよりませんでした。両性花と装飾花の区別は、確かにありました。
puripuriさん:レンゲショウマは、小さな"蓮華”の花を思わせる素敵な花でしたね。奥多摩の富士峰園約5 万株のレンゲショウマの群生があるようなので、そこかも知れませんね。
斗夢さん:確かに下向きの花なので、ちょうどいい角度で撮りたくてあちこち駆け巡ったことを思い出しました。
ご訪問ありがとうございます。
めもてるさん
グリーンさん
AKIさん
沈丁花さん
ぶらり爺さん
by michi (2016-10-05 10:52)
たっぷりと楽しめました。
我が家の庭のシキンカラマツ暑さで枯れてしまいました。
残念と思っていましたところ新芽が出始めて生き返ったようです。
by ゆきゆき (2016-10-05 11:32)
ゆきゆきさん:良かったですね。野草は強いですね。花は来年でしょうけど、楽しみですね。
by michi (2016-10-05 12:43)
妙義山は大好きな山です。
けど縦走したあとで
花をみる時間がなかったのです。
こんな素敵な花があるのですね。
by ひろたん (2016-10-05 13:30)
こんにちは^^
カワミドリは見た事がないと思います。ヤナギランは思い入れが多く、子供達と家族で蔵王に行った時に群生しているのを見る事が出来ました。
先日、赤城自然園へ行った折、ウバユリを見たのですが、オオウバユリというのがあるのを知らず、随分小さなウバユリね〜と話し合ったのです(^^;
季節を少しずらすと違ったお花が見られるのですね。
ギンバイソウ、シデシャジン、レイジンソウが見たいです。
by いろは (2016-10-05 15:42)
殆どが初見のお花。
今年は紫錦唐松に出逢う事が叶いました。
レンゲショウマは是非見てみたいと思う花の一つです。
by ヤッペママ (2016-10-05 23:06)
レンゲショウマもキレンゲショウマも一度は実物を見てみたい花です。
by Baldhead1010 (2016-10-06 06:29)
おはようございます。
記載間違いの訂正をいたします。夏の自然園で"シキンカラマツ”をツクシカラマツと書いてしまいました。和名を"紫錦"と書きながらなぜかツクシとしてしまったようです。済みません。
ひろたんさん:妙義山を縦走したんですね。私は今回山裾を歩いてみて、かなりきつそうなので迷っています。
いろはさん:オオウバユリに比べて、小さく、花数も少ないのが特徴らしいですね。秋には実ができていました。
ヤッペママさん:シキンカラマツやレンゲショウマはとてもいい花ですね。大好きな花です。
Baldhead1010さん:絶滅危惧II類(VU)に登録されている"キレンゲショウマ”にはなかなか出会う機会がありません。
ご訪問ありがとうございます。
ひぐらしさん
チャーさん
mayuさん
向日葵さん
by michi (2016-10-06 07:07)
こんなにたくさんのお花が咲いているんですね
レンゲショウマ、私の大好きなお花です^^
by 美美 (2016-10-11 23:02)