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チロル・ドロミテを歩く ~その1~ [旅の思い出]


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☆☆☆☆☆ 1.ゼーフェルダーシュビッツェ 稜線ハイキング ☆☆☆☆☆ 



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"チロル・ドロミテ” の旅 Map  ~おおよその位置~

 チロルはオーストリアとイタリアにまたがるアルプス山脈東部の地域で、全域が山地で占められている。オーストリア西部に位置するチロル州は北チロルと東チロルからなり、イタリアボルツァーノが南チロルと呼ばれる。インスブルックがチロル州の州都。オーストリアアルプスの高い山々が集中している地域はエッツタールの谷のまわりで、その中心がゼルデン。

 ドロミテは、イタリア北東部にある東アルプス山脈の一部地域。荒々しい岩肌と剥き出しの山並みが特徴のひとつ。この山塊を構成するのがドロマイト(苦灰石:マグネシウム質石灰岩)。ドロミテの名はこのドロマイトに由来する。



本場アルプスのトレッキング ~チロル・ドロミテを歩く~ はインスブルックからスタートする。


宜しかったら続きをご覧ください。


インスブルックのホテルから、ゼーフェルトの向かう。


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車窓から見た景色

インスブルックはオーストリアチロル州の標高574mにある州都。早朝、ホテルから標高約1,200mのゼーフェルトに向かう。標高が上がる度に、真っ青な空を背景にオーストリアアルプスの山々が見えてくる。


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ゼーフェルトのケーブルカー駅の看板から

ゼーフェルト駅~ロスヒュッテ(1,760m)はケーブルカー。ロスヒュッテ~ゼーフェルダーヨッホ(2,064m)はロープウエーを利用。稜線ハイクはゼーフェルダーヨッホ~ゼーフェルダーシュビッツ(2,220m)山頂まで。上の看板(図の上部左端)では「A」とある稜線を往復する。

復路はゼーフェルトダーヨッホでロープウエーに乗る予定だった。気持ちの良さも手伝ってか、ロープウエー駅をとばしてロスヒュッテまで下ってしまった(全員の希望で)。



*** チロルの アルプスの眺め を ご覧ください・・・! ***


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ケーブルカーの窓越しにアルプスの山並が迫る。


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ケーブルカーの終点 ~ロスヒュッテ(標高1,760m)~ からの眺め


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ロスヒュッテからはロープウエーでゼーフェルトダーヨッホ(標高2,066m)まであがる

下りはこのロープウエー区間(標高差約300m)も徒歩で下った。


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ゼーフェルダーヨッホ駅(標高2,064m)からの景観


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ヨーロッパアルプス ~チロル・ドロミテ~ のトレッキングの始まり

ここからはゼーフェルダーシュビッツ山頂(標高2,220m)まで自力で往復する。チロルはヨーロッパのほぼ中央に位置するアルプス地帯でオーストリア西部に広がる自然豊かで美しいところ。ドロミテ地方の荒々しさはないが、雄大さは引けを取らない。



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左端の山頂を目指し、景色を眺めながら少しずつ進む


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標高が上がる度にアルプスの眺めが変わる

真っ青な空に素晴らしい山並が続く。遙か下の方にゼーフェルトの街が見える。


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上ってきた道を振り返る


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残雪のある "ゼーフェルダーシュビッツ山頂” に立つ



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山頂付近の大パノラマ


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山頂からの眺め

隣は "劔岳" に似た山容の山。・・・Reither Spitze 山(標高2,373m)・・・


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山頂からの眺め 


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更に左方向に続く山並 ~山頂からの眺め~



*** ゼーフェルダーシュビッツェ ~稜線の花~ ***

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所々にお花畑が・・。どこかで見たことのあるような花たちが出迎えてくれた。



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チョウノスケソウ ~Dryas octopetala~ (バラ科)

日本の種に比べて、葉の幅が細い感じがする。


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アンティリス・ブルネラリア ~Anthyllis Vulneraria~ (マメ科)

和名がクマノアシツメクサ(熊足詰草)、別名をワタゲツメクサ(綿毛詰草)とネットで検索できる。日本の高山植生にはマメ科植物は少ないのか、この花にはまだ出会ったことがない。今回のハイキングでは至る所にお花畑をつくっていた。 


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アルペンローゼ ~Rhododendron terrygineum~ (ツツジ科)

アルペンローゼとはアルプスのバラという意味だが、バラ科ではなくツツジ科の植物。アルプスの三大名花の一つ。この山の稜線では一カ所のみだったが、この後のハイキングでは至る所で咲き誇っていた。



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稜線の所々に咲く アルプス三大名花 "エンチアン" の大きな花


17-8エンチアン.jpg エンチアン

チャボリンドウ ~Gentiana acaulis~ (リンドウ科)

「アルプスの三大名花」の1つで、別名がアルペンリンドウ。チャボリンドウと呼ばれるものの原種系には、Gentiana angustifolia G.clusiiなども含まれているようだ。また、G. ‘Alpine Blue’は園芸品種 ~ルペン・ブルー~ して出回っているようだ。


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リンドウの仲間 ~Gentiana sp.~ の濃い青色も アルプスの至る所で咲いていた。


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タマシャジン ~Phyteuma orbiculare~ (キキョウ科)

別名「悪魔の爪」とも言われる。本来「悪魔の爪」は Phyteuma comosum のことらしいが、たいへん稀少なので、一般的には P.orbiculare を「悪魔の爪」と呼んでいるらしい。現地ガイドもこの名で説明していた。



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キンポウゲ科の白色や黄色、バラ科の黄色が目立つお花畑


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 キンポウゲ属 ~Ranunculus glacialis ? ~ (キンポウゲ科)

日本のハクサンイチゲやイチリンソウに似た花をたくさん見たが、この花はキタダケソウに似ている。 


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キンポウゲ属 Ranunculus sp. ~ (キンポウゲ科)

日本の "キンポウゲ” かな・・・?。


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キジムシロ属の花 (バラ科)

日本で見られる "ミヤマキンバイ” に近いものだろう。


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ムシトリスミレ ~Pinguicula alpina~ (タヌキモ属)

唇形の白い花冠と縁が内側に捲れたロゼット型の根生葉が特徴。根生葉の表面には腺毛があり、粘液を分泌して虫を捕らえる。紫色のムシトリスミレは、この後もあちこちの少し湿ったところでよく見ることができたが、白色の種は珍しい。



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ヨーロッパアルプスの初ハイキングの一日が終わる。

初日からチロルの雄大な景色と高山の花たちを満喫することができた。



ご訪問ありがとうございました。



次 回 

2.ガイスラッハコーゲル展望台 & ホッホゼルデン高原 ハイキング  へ続きます。

(20~21日と長野県池の平湿原~群馬県本白根山を歩いてきます。そのため、次回は少し遅れるかもしれません)

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雄大な自然の中で  ~ホッホゼルデン の お花畑 とホテル群~が迎えてくれた。

次回も お立ち寄りください。


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コメント 12

よしころん

まぁぁ~~~ なんて素敵♪
たくさんの珍しい花々がお迎えしてくれたのですね。
素晴らし景色とお花をありがとうございます♪
きっといつの日かヽ(^o^)丿
by よしころん (2016-07-21 12:47) 

mimimomo

こんにちは^^
このお山は行きました~ 電車がスト(修理?)で動かなくって・・・代替バスが出ているって慌ててバス停に走った記憶が・・
行ったのは7月28日。お花の種類が結構違うようですね~
頂上の標識だけはしっかり記憶にあります^^
by mimimomo (2016-07-21 14:46) 

いろは

こんにちは^^
チロルのアルプスが素晴らしいですね〜♪
この眺めは夢のようです。高山植物も沢山さいていて素敵です!
特にエンチアンに惹かれます。
タマシャジンはこういう所に咲いているのですね。
我が家にありますが、意外と丈夫です。
by いろは (2016-07-21 15:29) 

g_g

なんと素晴らしい景観、何時までも見ていたいです。
高山植物も初物なので、観察で動きたくないかも・・・
素晴らしい写真見せて頂き有り難うございます。
by g_g (2016-07-21 17:31) 

michi

こんばんは。立った今、草津温泉から戻りました。東御市の池の平湿原と赤城自然園(草津本白根山は霧で諦め)を歩いてきました。

よしころんさん:私も、機会と〇〇があったら、もう一回あるきたいとおもってます。

mimimomoさん:2週間違うと花の種類がかなり違うのでしょうね。それにしても、電車のストですか。でも、山に行けたんですから、よしとしませんか。とにかく思いもよらないことがあるもんですね。

いろはさん:"エンチアン”は強烈な色が目に入ってきますよ。それも、あちこちで。タマシャジン育てていらっしゃるんですね。いい花ですよね。今日は"シデシャジン"を見てきました。

g_gさん:本当に素晴らしい景観でした。もっとじっくりと観察していたかったんですが、無理ですね。大勢参加のツアーですので。

ご訪問ありがとうございました。
xml_xslさん

tochiさん

ゆるりさん

侘び助さん

OJJさん

ひぐらしさん

シラネアオイさん

しゅわっちさん

by michi (2016-07-21 18:24) 

Mitch

日本の山からの景色とはだいぶ雰囲気が違いますね~
遠くまで行った甲斐がありましたね^^
リンドウの仲間、やはり良いですね^^
by Mitch (2016-07-21 18:37) 

夏炉冬扇

おとぎの国!
by 夏炉冬扇 (2016-07-21 18:58) 

水郷楽人

絶景ですね。そして高山植物の花が見事です。(*^^)v
by 水郷楽人 (2016-07-22 19:24) 

ふーみん

アッやりっと思ったら槍ヶ岳に似たお山だったのですね。
お花も日本の山に無いようなお花おおいですね。
アルペンローゼ 素敵です。
by ふーみん (2016-07-22 20:02) 

michi

おはようございます。朝は涼しいですね。空気が冷たくて、気持ちの良い朝となりました。
Mitchさん:リンドウの仲間は色が濃くてお花畑の中でも目立っていました。

夏炉冬扇さん:壮大な景色に憧れていました。その中に身を置くことができて、・・・感動の連続でした。

水郷楽人さん:景色の見とれて、気がつくとグループの最後尾にいました。いつもおんなじメンバーでしたね。

ふーみんさん:槍ケ岳というよりは、劔岳に似ていましたね。

ご訪問ありがとうございました。
kazushiさん

ヤッペママさん

by michi (2016-07-23 05:41) 

Baldhead1010

急峻、雄大、清涼感。

どこを切り取っても絵になりますね。
by Baldhead1010 (2016-07-24 05:10) 

せつこ

素敵な花に出会えて良かったですね、楽しませていただきました。
風景もいいなぁ~~行ってこられて良かったね。
by せつこ (2016-07-24 16:15) 

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