- 旅
神殿の丘の東端に建つ ~ジュノー神殿~
神話の題材等にされてきた20近くの遺跡が掘り起こされており、現在でも発掘活動や研究が続けられている。ジュノー神殿は丘の頂点(標高120m位)にあり、紀元460年頃のものという。
女神ヘラ(家庭と結婚の守り神)に捧げられた神殿で正面6本・側面13本の円柱で囲まれていたが、現在は25本の柱と上の石材が残っている。婚礼の儀式が行われていたという。
ジュノー神殿は丘の上 (左端は神殿前の祭壇跡)
ジュノー神殿の脇から周囲を見渡すと、谷の向こうに広大な土地が広がっている。左端方向はアグリジェントの街に続き。右奥方向には地中海が広がっている。遺跡に到達する前に雨が上がり・・・・・虹が見えている。
遺跡群は “神殿の谷” と言われているが、実際は谷ではなく丘の上にある。
★★ ジュノー神殿からコンコルディア神殿へ ★★
城壁に空いた窓
ジュノー神殿のある丘から下り、コンコルディア神殿に向かって進む。丘の縁(海側)に沿って城壁が続いているもちろんかなり壊れているが)。所々に砲台跡なのか、穴の空いているところもある。
樹齢600年の ~オリーブの木~
この丘にはオリーブの木がたくさんある。それもほとんどが実を付けている。こノ木は樹齢600年とあるが、現役である(つまり、実を付けている)。アーモンドもたくさんあると言うが、この時期葉がないので残念ながらわからない。
眺めのいい丘の上に建つ ~コンコルディア神殿~
紀元前460~440年頃のもので、前面6本・側面13ほんの柱がほぼ完全に残っている。これは6世紀末のキリスト教時代に教会として使われてきたためという。この丘に立って遠くの海を眺めていると、カルタゴやローマとの戦いの様子、そして長く続く争いに翻弄されてきたアグリジェントの市民の苦悩する姿を想像できる。
夕陽に輝く ~アグリジェントの町~
時刻は午後5時になろうとしている。日暮れが迫ってきて、現在の街赤く染まってきている。現代の街並みと紀元前の建造物が向かい合っている。果たして、どちらの生活が良かったのだろうか・・・?
グルグル巻きの角をもった山羊 ~ジルジェンターナ~
ふわふわの長い毛を身にまとい、グルグル巻きで可愛らしい角が特徴のヤギ君を発見。ジルジェンターナとはアグリジェントの昔の地名で、このやぎはアグリジェントの固有種。けっこう愛嬌があって(?)こちらを意識しているようだ。
ヘラクレス神殿
“神殿の谷” で最も古い神殿(紀元前6世紀末頃のもの)。柱は正面6本・側面15本だったが、現在は柱が9本(1本は短い)残っているだけで、あとは石材の山となっている。1921年頃にがれきの山から8本の柱が復元された。
ギリシャ神話の英雄ヘラクレスに捧げられたもの。柱のエンタシス(中央部の膨らみ)が強調され、他の神殿よりも、奥行きの柱の数が15本と多い(他の神殿は13本)。
ジョーヴェ・オリンピコ神殿 ~横たわる巨人・アトラス~
紀元前480年、カルタゴに勝利したことを記念して最高神~ゼウス~へ感謝する大きな神殿が建造された。長さ113m・幅56mと大きく、正面・側面の梁の下には腕を曲げて天井を支える巨人アトラス像が38体付いている。この横たわる巨人像は高さ7.6mある(レプリカ)。背後はアグリジェントの街。
円柱の柱の上部に見るが、この神殿跡は・・・? これから復原されるものなのだろうか。夕暮れ時に世界遺産 “神殿の谷” を 見てまわった。最後のジョーヴェ・オリンピコ神殿(ジュピター神殿)ではライトアップが始まる時間になってしまった。夕暮れ時の神殿とアグリジェントの赤く照らされた町がとても印象に残った。
後編へ・・・・・続きます。
何が悪いのか、編集した内容の後半が保存できなくなってしまいました。
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