ツツジ科の常緑小低木で果実は食用となる。野生のものを採取することが多いらしいが、高山植物としても貴重なものなので、そのままにしてほしいものだ。
「コメバツガザクラ」
残念ながら、花の時期は過ぎてしまったようで、実ができつつある。写真右に白いつぼ型の花が僅かに咲き残っている。3枚の葉が輪生しているのが特徴。
「イワヒゲ」
茎は分枝して緑色のひも状になり、葉はそこに鱗片状に密着。あたかもヒノキの葉のように見える。
イワヒゲは高山帯の岩場に、僅かに残る土壌に寄り添って(同種間競争しながら?)生えている。黒っぽい岩肌に対して、白い花がよく目立つ。
「クロマメノキ」
花冠はつぼ状の筒形で、先端はややせばまって浅く5裂して先が反曲するのが特徴。色は黄緑色で赤みを帯びる。実は黒紫色で果実は“アサマブドウ”として食用にされている。
その他の 科
「コバイケイソウ」
山地から高山の草地や比較的湿気の多いところに生える、湿原には一般的なユリ科植物。今はまだ蕾の状態。
「サンリンソウ」
茎につく葉は3枚が輪生。同属のニリンソウには輪生する茎葉に葉柄がないが、サンリンソイウには短い柄がある。また、ニリンソウ(写真下)にみられる葉の小さな斑がない。
「ニリンソウ」 (葉柄と葉の斑に注目)
北海道や本州の中部地方以北の亜高山帯やブナ帯の森林の林縁や林床に生育。
山頂から下った所にある 弥陀ヶ池周辺の植物
「ショウジョウバカマ」
山頂から下った所にある弥陀ヶ池は、雪どけが遅かったのだろうか。山の斜面下のほうには、まだこの花は咲き始めだった。そして、道路脇にはシロバナヘビイチゴなどのお花畑も広がっていた。
「シロバナヘビイチゴ」
本州の宮城県から中部地方まで、そして屋久島の山地帯から高山帯下部の日当たりの良い草地に生育する。実は花後に赤熟し、食用になるという。
赤い実になる頃にも来てみたいと思った
弥陀ヶ池から七色平に下る途中で、山頂方面を振り返る
山頂付近は高山帯、その下に亜高山帯樹林との森林限界がある。オオシラビソやコメツガとダケカンバの針葉樹・広葉樹の混交林、岩場にはハクサンシャクナゲなどの低木。更にはツツジ科の常緑や落葉小低木が生育している。
更に下ると
「ハクサンチドリ」なども咲いていた
おまけ
奥白根山を後にして、湯ノ湖から流れ落ちる“湯滝”、中禅寺湖への流れ落ちる“竜頭の滝”、戦場ヶ原、霧降高原などに寄りながら新潟へ向かった。おまけは、そのときの画像。
「竜頭の滝」
「フタマタイチゲ」 (珍しいものに出会えました)
「ニッコウキスゲ」 (撮影:霧降高原)
ご訪問ありがとうございました。
次回は、「亜高山帯~高山帯の植物」 第二弾として7月14日に登った早池峰山を予定。