「クリンソウ」
ロープウエー山頂駅は標高2,000m。ここから登山はスタートする。山頂駅のロックガーデンはコマクサが旬を迎え、鹿よけのゲートをくぐると鮮やかなクリンソウが迎えてくれた。しばらく、亜高山帯針葉樹林の中を歩くことになる。
「キバナノコマノツメ」
奥白根山は、標高2,300m付近に森林限界がある。そこまではダケカンバの混ざる、コメツガやアオモリトドマツなどの針葉樹が広がる。林床には光があまり届かないので、あまり草花は見られない。森林限界が近づき、林床に光が届くようになってようやく綺麗な花が見られるようになってくる。
スミレ科のキバナノコマノツメ(黄花の駒の爪)は、和名にスミレが付かない数少ないスミレで、亜高山帯から高山帯の湿った草地や沢沿いの林縁などに生育する。
「コミヤマカタバミ」
「ゴゼンタチバナ」
「マイヅルソウ」
森林限界付近に到着 -高山帯草原、岩礫地に入り視界が広がる-
山頂まで あと僅か
ここからはお花畑が期待できるかと思っていると、突然強風が吹き荒れてきた。ここから山頂、そして弥陀ヶ池に到着するまでの1時間30分、時折身体が吹き飛ばされそうな風に見まわれ、気が抜けない時間の連続だった。おかげで写真は風が息をする瞬間まで待っての撮影となり大幅な時間のロスであった。
「ハクサンシャクナゲ」
ハクサンシャクナゲは、これから旬を迎えるのか花はごく一部にしか見られなかった。山頂付近の森林限界付近には大群落があってどの株にも蕾があったので、もう少したつと立派なお花畑となることだろう。
石楠花の下には「コイワカガミ」のお花畑が!
「コイワカガミ」 の 大群落
岩礫地のあちこちの隙間に群落が見られる。環境の合うところには、時折広い範囲をこの一種だけがびっしりと覆っている。
「ツガザクラ」
亜高山や高山に見られる「ツツジ科」は、お花畑によくあう植物だろう。ツガザクラはその中の一つで、花弁の先がほんのりと赤みを帯びているところが綺麗だ。
「ツマトリソウ」
山頂直下
このあたりの風が一番強かった。吹き飛ばされないように気を配りつつ、周囲の花を眺めて山頂へ。
山頂からの眺め (中央やや右は燧ケ岳)
下山開始 (弥陀ヶ池 - 七色平 - 山頂駅)
弥陀ケ池で出会った 「シカさん」
ここまで下って、やっと強風がおさまったので、ここで昼食。鹿がすぐ近くまできていて、人を怖がる様子がない。そのためか、ここではシラネアイの食害を防ぐために電線で群落を囲っている(確かに電気が通っていた)。この池周辺はまだ雪解け直後の様相だったが、さすがに、シラネアオイは一輪だけ咲いていただけで、もう花の時期は過ぎていた。
ご訪問ありがとうございました
次回へ続きます (もう少しツツジ科があります)