・・・ オーバーグルグルの朝 ・・・
オーバーグルグル Muhle ホテルの朝
山の上は・・・ガスに覆われている。昨日に続き、いやな予感が・・・。
・・・ ホーエムート展望台 に 向かう ・・・
ゴンドラ駅に到着
ホーエムート展望台へ向かうゴンドラ駅の看板から
現在地はオーバーグルグル(青字)と書いた地点近くのゴンドラ駅(標高1,793m・・?)。そこからホーエムート展望台(標高2,563m)までゴンドラで登る。展望台でエッツタール山群の眺望を楽しむ(この天候では、・・・?)。その後は黄色で示された道を、オーバーグルグル駅までのトレッキングとなる。標高差およそ750m、5時間の道のりとなる。但し途中の山小屋での昼食時間を含めて。
(地図右のガイスラッハコーゲルは昨日あがった展望台)
ゴンドラに乗る・・・展望台は雲の中(雲の上の出ているかな・・・!!)
ホーエムート展望台
真っ青な空があるのに、山並は雲の中。頭が僅か覗いている。残念チロル~エッツタール~の山々は隠れている。風が、早くこの雲を払いのけてくれるといいのになあ!!
・・・ 9:40 : トレッキング開始 ~ 午前は シェーンビース小屋を目指す ~ ・・・
キジムシロ属 ~Potentillia sp.~(バラ科)
ホーエムート展望台を降りて直ぐのところには岩が多い平地がある。岩の間には所々に緑の濃いところがあり、ミヤマキンバイに似た花が咲いている。葉の表面は融け始めた氷で覆われている。昨夜はかなり冷え込んだのだろうか。
岩の間には少し乾燥したようなところもあり、薄紫色の小さな花がたくさん咲いている。
イワカガミダマシ(サクラソウ科)
サクラソウ属~Primula sp.~(サクラソウ科)
ここも葉や花には水滴が付いている(まだ凍っているところもある)。
コケマンテマ ~マンテマ属 Silene acaulis ~(ナデシコ科)
北半球の高山帯に分布するナデシコ科の植物。葉が小さく苔の様に見えるが堅い。"コケナデシコ"と言う名前で出回っているという。
クモノスバンダイソウ(ベンケイソウ科)
Gurgler谷の川筋に近づくと、シェーンヴィース小屋が遠くに見えてきた。まだ雲が晴れない。この川はロートモス氷河から流れ下った水なのだろう。
Gurgler谷の上流 ~ロートモス氷河~ (上の写真の反対)方向を見る
なかなか雲がはれない。この谷も氷河に削られた "U字谷" 。底を氷河のとけた水がゆったりと流れる。
アザミ属 ~Cirsium spinosissimum~ (キク科)
斜面(画像中央付近)で、・・・・何かが動いている
アルペンローゼが所々に咲いている。朝露で濡れた草の間で動きが感じられる。じっと眼を凝らして見つめる。あっ!・・動いた。あそこだ・・・!! 次々とハイカーがそちらを指さす。
野生のマーモット 発見!!! ~運がいい~
コケモモ(ツツジ科)
日本の高山帯~亜高山帯上部にも見られるが、基準標本はどうやらヨーロッパにあるらしい。
シラタマノキ(ツツジ科)
この木も日本の高山帯~亜高山帯でよく見かける花だ。
まもなく "シェーンヴィース小屋(標高2,270m)” に到着
小屋はホーエムート展望台からオーバーグルグルに下る道のほぼ中間地点にある。
11:35 昼食を予定した山小屋に到着。昨日と違って、午前中に着くことができた。早速汗を拭って、ビールで乾杯。トマトスープも美味しかったけど、塩辛くて全部は飲めなかった(二人がかりでも)。
・・12:30 午後のトレッキング開始 ~終点 オーバーグルグルのゴンドラ乗り場~ ・・
12:30 山小屋を出発
やっと青空が広がってきた。オーバーグルグルの村を見下ろせるシェーンヴィース丘の斜面を下る。
イワダイコンソウ(バラ科)
イワダイコンソウの実と花
花の後、おしべが伸び羽毛状の実になる。"チロル・ドロミテを歩く ~その2~” で触れたが、キンポウゲ科オキナグサ属 ~Pulsatilla apiifolia~ と同様に、翁の白髪に似たような穂になる。
セイヨウノコギリソウ(キク科)
アルペンローゼの目立つシェーンヴィースの斜面
ママコナ属 ~Metampyrum pratense~(ゴマノハグサ科)
マンテマ属 ~Silene dioica~(ナデシコ科)
チロルではこの3日間、この花を見ない日はなかった。我が家の中庭のサクラマンテマそっくりの花。
ムシトリスミレ属 ~Pinguicula leptoceras~(タヌキモ科)
オーバーグルグルの街が迫る ~ 大型のキンポウゲの花が目立つ大草原~
キンバイソウ属 ~Trollius europaeus~(キンポウゲ科)
セイヨウキンバイソウという解説書もある。花弁は球状のままで全開しない。現地ガイドからは " Globeflower" という言葉で説明を受けた。シナノキンバイ(Trollius riederianus var. japonicus)の近縁種らしい。
ユキノシタ属 ~Saxiflaga puniculata~(ユキノシタ科)
イブキトラノオ属 ~Bistorta vivipara~(タデ科)
イブキジャコウソウ属 ~Thymus polytrichus~(シソ科)
この花には芳香性があり、香草として料理に使われると現地ガイドが食べながら説明してくれた。ハーブの一種だ。日本のイブキジャコウソウとの違いはよくわからなかった。
14:20 オーバーグルグルの街に到着
3日目が終了。今日もたくさんの高山植物と出会えた。素敵なトレッキングができた。まだ陽が高いので、ホテル周辺の散策をしよう。
オーストリアチロルのアルプスともこれでお別れ・・・明日はドロミテへの移動日
イタリア サンタ・マッダレーナ村
次回 4.フネスの谷 ~北イタリア の ドロミテ景勝地~ へ続きます。
ご訪問ありがとうございました。