☆☆☆ ホンアジサイの仲間 ☆☆☆
手鞠咲き紫陽花とも言わ、ガクアジサイから変化したと考えられている。両性花が全て装飾花になり手鞠形になった。写真のホンアジサイの“手鞠”は、咲きはじめに白が基調だった花が、やがて全体的にブルーになる。この色の変わっていく過程がおもしろい。
** 名前不詳の ホンアジサイ **
☆☆☆ ガクアジサイ ☆☆☆
多くの紫陽花は日本のガクアジサイがもとの花となっている。花が「手鞠」のように集まった 手鞠咲きのアジサイの中には、ガクアジサイがヨーロッパで品種改良されて生まれたものが多いと言う。ガクアジサイは、花序の周辺には花びらのように見える装飾花(実は萼片)がある。中央部は両性花で、花径1センチにも満たない小さな花が集まっている。
** 城ヶ崎 **
古くから伊豆地方に自生していた野生種で八重咲きのガクアジサイ。土の酸度によって花色が変わる。
赤い装飾花:同じ "城ヶ崎” が、こちらの土壌はアルカリ性が強いらしい。
青色の発色が強い株:鉢に長く植えていたために酸性が強くなったのだろうか?
** エゾアジサイ ** (※名称は総称名の場合もあります)
従来はヤマアジサイの変種と考えられていたが、最近ではガクアジサイのほうに近いと言われている。裏日本地帯から北海道南部にかけて雪国の山地に分布する。山中にあっては、花の薄い青色が緑の林によく目立つ。
周辺の薄青色の装飾花には4枚の萼片
装飾花の中央に花が咲くこともある。 中央の両生花は薄い水色~白色。
** 名前不詳の ガクアジサイ **
両性花が一重の紫陽花。土壌が安定しているせいか、花色は青一色であまり変化しない。
装飾花が綺麗な“額縁”を造っている。
同じ株で咲いた花でも、左は装飾花・両性花ともに青味が強く、右は赤みが強い。
花色の違いは、土壌の酸性度だけではなく、別の要素もあるのだろうか・・・・・?
☆☆☆ ヤマアジサイの仲間 ☆☆☆
ヤマアジサイは、主に太平洋側の半日陰の湿り気のある林や沢沿いに生育する。(別名のサワアジサイと言われている)。縁に装飾花をつけ、ガクアジサイと同じようにガク咲きとなる。
** 九重山(クジュウザン)**
砂斑アジサイで、「霧の三彩(キリノサンサイ)」とも言う。
霧のような斑が入った葉(砂斑)が特徴。この小さな葉に対して薄い黄白色の蕾がよく目立つ。
装飾花は小さな薄紫が散り斑のように入る。半日陰の状態で一年中美しい斑が見られる。
** 深山八重紫(ミヤマヤエムラサキ) **
大輪丸弁八重咲きの装飾花と両性花が綺麗なヤマアジサイ。
花の色は青紫~赤紫色で、写真のものは名前の通り青紫がとても美しい。
両性花は青色。中には萼片が部分的に黄白色の装飾花もある。
** 名前不詳の ヤマアジサイ **
西洋アジサイのような華やかさはないが、清楚な感じになぜか惹かれる。
装飾花が薄い紫色で、青みがかっているもの。
こちらは装飾花がピンク色に・・・!
4~6個の装飾花の中央に少し濃いピンクの花を咲かせた両性花もいい感じに。
花が終わり頃になると、萼片が裏返しになる。
** “七変化” (シチヘンゲ)の萼片が反り返る **
このページの冒頭の2枚が “七変化” 。3週間経つと、花は下の写真のように萼片が裏返しになる。
“紅額白鷺”とも言われるヤマアジサイ。装飾花の萼はひし形をしていて、咲き進むと紅色が縁に入る。
濃い緑の葉に白色の装飾花がよく目立つ。
中央の両性花も白色。
装飾花(萼片)の縁から赤色が混じり始め、“紅額” となる。
両性花・装飾花ともに白色だったものに、装飾花の縁のうっすらと “紅” がさす。
** 新宮テマリ **
丸弁で薄青色~薄ピンク色で、大輪の手鞠咲きの花を付けるヤマアジサイ。
大輪咲きと言われているが、中庭の花は鉢植えのためか “小輪” にしかならない。
ほんのりと薄い紫色になっている手鞠。
薄ピンク色の “手鞠” も綺麗だ。 萼片が手鞠状になっているが、装飾花にも花が咲く。
☆☆☆ 西洋アジサイの仲間 ☆☆☆
ヨーロッパで改良された日本のアジサイが里帰り。様々な色や形に改良されていて華やかな品種が多い。
** フラウ・キヌエ **
“フラウシリーズ” としてつくられた白い覆輪が入る西洋アジサイ。マリコ・レイコ・ヨシコ・サヨコ・ハルコなど女性の名前が付いるという
“フラウ・キヌエ”は、端っこが白く縁取りしているのが、珍しいと言われる。
白いピコティ(縁取り)がはっきりとした “キヌエ”
土によって青かピンクになる品種ですが、我が家では中途半端な色になっているのが残念。
** コメット・ピンク **
小さな花が寄り集まって咲く。他の紫陽花の色がはっきりとしてくる頃にやっと色づいてくる。あまり綺麗な“手鞠”とは言えない形だが、綺麗なピンク色になる。
装飾花だけの手鞠咲きだが、装飾花をかき分けて中を覗くと両性花が見える。
☆☆☆ 北米のノリウツギの仲間 ☆☆☆
** カシワバアジサイ ~スノーフレーク~ **
北アメリカ東部原産のアジサイで葉は大きくて深い切れ込みが入る。“柏葉”と言う名はカシワの葉のように見えるところだろう。
白色の八重の装飾花が円すい形になって咲く。この花は雨で水を含むと自重で枝ごとうつむく。
八重咲きの花の中心部は黄白色になる。
** アナベル **
“アナベル” は別名「アメリカノリノキ」と呼ばれ、北アメリカ東部原産のアジサイ。
装飾花が多く手鞠状になる。花房は直径30cmにもなる。
咲き始めは緑色だったものが、咲く進むと白色に変化していく。
☆☆☆ 山アジサイと西洋アジサイとの交配種 ☆☆☆
** アジアン・ビューティ **
日本古来の山アジサイと西洋アジサイとを交配して作られた改良種。銅葉に近い葉色や花の色が変わりにくいことで、薄暗い中庭が鮮やかさが目立つ。
装飾花のピンク、両性花の薄い青色を長~く楽しめる。
** みらい **
白地にピンクの外複輪の手鞠咲きアジサイ。渕に赤いピコティがはいるところがいい。咲進むと覆輪のピンク色が紫色に変化していく。
花弁にピンク色の縁取りがとても綺麗・・・!
☆☆☆☆☆ おまけ ~~草津の "コアジサイ" ~~ ☆☆☆☆☆
装飾花がなく、両性花だけの紫陽花が 薄暗い道路沿いを彩る
梅雨の合間を縫って、百名山 “四阿山” ~ 花の百名山 “根子岳” ~ 野反湖 ~ 鬼押出園 と廻ってきた。ベースを草津温泉において、日本ロマンチック街道周辺を散策きた。 “コアジサイ” はあちこちで旬を迎えていた。小さな花だが、とても気に入っている紫陽花だ。
次回にUPする予定です。
ご訪問ありがとうございました。