白山室堂平の夜明け (10月7日 a.m.5:45 )
室堂平は未明から強風に襲われている。そういえば、昨夕は粉雪が舞っていた。4時前後から宿泊客は、ご来光を期待して山を目指す準備をしている。外は相変わらずの強い風で、気温は0度近くまで下がっているはず。
雨は降っていないので、ときおり山頂から吹き下ろす強い風に飛ばされながらも、センター近くで日の出を待とうと、ハイマツの下で風をよけることにした。手が痛い。山頂組はどうしているのだろうか、心配になる。
本日の日の出 (a.m.6:02)
5:40頃には明るくなってきていて、雲がなければ4:45m“ご来光”と言うはずが、撮影できたのは上の時刻であった。寒さの中で待った甲斐があったのかな・・・・・!
今日は、これから良い天気になるだろう (と勝手に想像)
室堂センターを 山頂から雲が襲う
6:06 山頂は強風と雲 雲が流れ落ちるが、センターはクッキリと見える
次の瞬間 室堂平 真っ赤に もえる
6:06 室堂センター その右向こうに山頂が(見えるはずだったのに)
朝日を浴びてセンターが赤く染まっている。山頂から吹き下ろす風に運ばれた霧も綺麗に染まっている
これもまた、山の楽しみなのだ
寒さに耐えながら しばしこの光景に見とれてしまった
“ご来光”のあとは下山するだけ。ルートは
室堂センター - クロボコ岩 - 観光新道 - 殿ケ池避難小屋 - 白山禅定道分岐 - 別当出会
3時間のコースタイムがあるが、私たち達には無理だろう。もっとゆっくりと時間をかけて。
真っ赤に もえる “室堂平”を楽しみながら
「ウラジロナナカマド」
室堂平のウラジロナナカマドの紅葉は最高潮。草紅葉の広がっていない斜面には、この種の樹木が見事な色を呈している。紅葉の中に、これまた真っ赤になって立ち上がった実が本当に綺麗。葉も実もまだ霜にあっていないのだろう。枯れているところは全くといていいほど見あたらない。(写真はデジカメでの撮影だが、無修正です。本当にこの色でした)
草紅葉を UPで!
「チングルマ」 (バラ科)
「ハクサンタイゲキ」 (トウダイグサ科)
亜高山~山地の草原から低地に生え、「ハクサン」は白山に由来する。タイゲキとは中国にある同属の植物のことで、別名をミヤマノウルシ(深山野漆)という。
「ハクサンフウロ」 (フウロソウ科)
左:種子と紅葉 右:まだ花が残っている
日本固有種で、本州の東北地方から中部地方の亜高山や高山の湿った草地に生える。和名は白山にちなんでつけられた。
草紅葉が目立つ室堂平をあとにしてクロボコ岩(標高2,330m)から観光新道方面へ下る
暫くは 綺麗な花が楽しめる
「カンチコウゾリナ」 (キク科)
中部山岳では、たんぽぽの仲間と、これに似たコウゾリナの仲間が見られる。“寒地髪剃菜”の別名のとおり、総包や茎に剛毛が生えている。
「タカネマツムシソウ」 (マツムシソウ科)
「タテヤマアザミ」 (キク科)
花が上向きについているので、「タテヤマアザミ」ではかもしれない ・・・?
「タテヤマウツボグサ」 (シソ科)
基準標本種:白山
「オオハナウド」 ( 実 セリ科)
「オンタデ」 (タデ科)
オンタデの果実
「ゴゼンタチバナ」 (果実 ミズキ科)
「御前橘」の「御前」は白山の主峰 --御前峰--に由来している。
「リンドウ」 (リンドウ科)
“オヤマリンドウ”や“ミヤマリンドウ”を楽しみにしていたが、花冠がみんな開いている。どうやら、普通のリンドウのようだ。観光新道沿いにたくさん咲いていた。時期なのだ!!
「殿ケ池避難小屋」を過ぎて、標高1,800m付近で山頂方面を振り返る
このあたりまでくると 紅葉も 僅か ! (山頂が恋しい)
白山禅定道と別当坂の分岐点(1,680m)
「シモツケソウ」
「ツルニンジン」 (キキョウ科)
別名:ジイソブ
「ツルリンドウ」 (リンドウ科)
ツルニンジンもツルリンドウも標高が下がってきたせいか、登山道の至るところに見られる。ここはもう標高1,500m以下の山地帯に属している。ブナが目立つようになってきた。キノコの季節、これも楽しみ!
「ナラタケ」
「ブナハリタケ」
「ツキヨタケ」
上2枚のきのこは食用になる。最後の1枚は、もちろん有毒。ここでは、山地帯はブナ林が特徴。きのこは、この季節ブナやクヌギなどの倒木に生える。今年はセシウムが各地で報告されているので問題があるが、写真に撮るにはなんでもない。ツキヨタケは、今年も被害が出ているそうだ。ほんとうに美味しそうに見えるが、よく観てほしい。
「ダイモンジソウ」
岩肌に張り付いている
白色だが、やはり山地で見るダイモンジソウは美しい!
白山登山の終点別当出合
ふりだしに 無事戻る
今季は「白山登山」で終わりに -白山御前峰をあとに室堂平をくだる-
背骨を壊してから、体調がずいぶん戻ってきて、UP-Downに慣れてきた。しかし下りは以前より疲れる。これは年のせいかもしれない。もっと鍛えなければ山からの下りに負担が大きくなるのではないかと不安が広がる。
花は少なかったが、山頂の紅葉は素晴らしかった。いつか、夏の白山に登って、高山の植物たちを見て回ろう!
ご訪問ありがとうございました
次回は「紅葉の加賀白山」のおまけをお届けします