北沢峠登山口
登山口の標高は2.030m。バスは仙流荘(標高840m)からここまでおよそ1,200mを一気に登ってきた。さすがにシルバーウイーク、登山者は大変多い。甲斐駒ヶ岳に登る方もいるが、私たちは標高差約1,000mの仙丈ヶ岳山頂を目指して歩き始めた(a.m.6:45)。
☆☆☆ 登り初めは 針葉樹林帯の中 ☆☆☆
針葉樹林帯がずっと続く。日ざしが届かず、ヒンヤリとした空気の中を進む。
登山道には "1合目” "2合目" といった道しるべが目につく。自分の位置がわかるので助かる。
"4合目” ーー標高がおよそ2,400mの地点になる。薄暗い山道をひたすら登る。
時折太陽の光が指す暗い道、でもその上には青空がチラチラと覗く。森林限界はまだ先。
☆☆☆ 林床にはあまり光が届かないのか ☆☆☆
地面にはビッシリと苔が生えて、さながら緑の絨毯が広がる。その間からキノコが顔を見せている。
キノコ
食用になりそうなキノコ ・・・ナメコ、ナラタケがこんなところに!!
苔類 ・・・? ~~鮮やか緑色が印象的~~
セリバシオガマ (ゴマノハグサ科)
シオガマギク属の高山植物で、八ヶ岳や南アルプス、中央アルプスなどの針葉樹林帯の薄暗い林床に生育するという。針葉樹の生い茂っている薄暗い登山道のあちこちで見ることができる旬の花。
〇 〇 トリカブト(キンポウゲ科)
トリカブトの種類はよくわからないで、「〇〇」とした。セリバシオガマよりは明るい(針葉樹が少ない)地点でたくさん見かけた。
☆☆☆ 森林限界 が 近づいている ☆☆☆
5合目 ~小仙丈ヶ岳・藪沢小屋の分岐~
木々の合間から、甲斐駒ヶ岳(2,967m)が!
森林限界(標高2,600m)付近から眺めた "甲斐駒ヶ岳”
5合目を過ぎるあたりから次第に空が明るくなってきた。森林限界まであと僅か。針葉樹林帯の薄暗い空間が急に開けた空間へと換わる。真っ青な空にクッキリと "甲斐駒ヶ岳" の勇姿が目に飛び込んできた。
☆☆☆ 森林限界付近は "紅葉” が始まっている ☆☆☆
赤い実が目立つ "ゴゼンタチバナ”
"ミヤマホツツジ"
ミヤマホツツジは 既に赤く染まっている
紅葉のウラジロナナカマド と 甲斐駒
鋸岳と甲斐駒ヶ岳
鋸岳(標高2,685m 写真左端)~甲斐駒ヶ岳(標高2,967m)に至る稜線が、青空を背景にクッキリと見える。甲斐駒の右(南東側斜面)に雲が押し寄せてきている。この先、仙丈ヶ岳も追われてしまうのか・・・気になる。
☆☆☆ 森林限界を超えると ハイマツ帯が始まる ☆☆☆
6合目(標高2,600m付近) ・・・まだ山頂は見えない
ハイマツの中を歩く
ハイマツ帯に入ると視界がぐーんと広がる。ここからは尾根道で、ちょっと辛い登りもある。真っ青な空のもと、南アルプスの山々を眺めながらのんびりと登ることにした。
ハイマツの球果 ・・・おそらく雷鳥などに食べられたのだろう
イワツメクサ(岩爪草 ナデシコ科)
岩の間に生える "ツメクサ” の名前の通り、高山帯~亜高山帯の岩場の隙間に株をつくっている。日本固有種 で、主に本州の中部地方に分布している。
アオノツガザクラ(青の栂桜 ツツジ科)
花期は7~8月で下向きに咲くが、今は立ち上がり上向きに実ができている。
ガンコウラン(岩高蘭 ガンコウラン科)
常緑の小低木で、現在はツツジ科に分類されているようだ。花期は5~6月で、秋には黒い球形の果実となり、コケモモと同様食べられる。
チシマギキョウ (千島桔梗 キキョウ科)
花期は7~8月。咲き残りがあちこちにひっそりと咲いている。
☆☆☆ 5~6合目間での 大パノラマ ☆☆☆
ーー<北>ーーーーーーー<北東>ーーーーーーーーー<東>ーーーーーーーー<南東>ーー
大パノラマ撮影地点から少し上で取った写真を拡大すると、地蔵岳のオベリスクらしいピークが(肉眼でもそれらしく見えたが)わかる。更にその右方向(黄色の矢印)には僅かに富士山の影が覗いている。
この後、南東~南方向に雲が湧き上がってきたので、この方向の視界は思わしくなかった。
☆☆☆☆☆ おまけ ~ 中庭の旬 ~
☆☆☆☆☆
コルチカム(イヌサフラン科)
どうやら、我が家の "リコリス" は彼岸を忘れてしまったようだ。
代わりにコルチカムが花を持ち上げている。
ご訪問ありがとうございました。
次回 ・・・・・ 南アルプスの女王 ~ 仙丈ヶ岳 ➁ ~ へ続きます