大パノラマ (2)
「みくりが池温泉小屋」 (左後方が大日三山)
室堂をターミナルを出発して15分程度で「みくりが池」(写真右端)を通過する。紅葉には早いが、澄み切った青空を背景に遠くの山々までくっきりと見える。みくりが池温泉小屋の真後ろに、剱岳が見え始めた。
立山三山の真上からの日差しを浴びて(みくりが池)
中央立山三山は、右から雄山(3,003m)~大汝山(3,015m)~富士ノ折立(2,999m)
雷鳥荘の後方に別山、剱岳はその後方に位置している
「ウラジロタデ」
「ハクサンボウフウ」
浄土沢が流れ下る“雷鳥平”は、標高2,275mと今回の登りコースの最も低い地点。“地獄谷”があり、今でも有毒ガスが出ているので遊歩道は通行止めになっている。(写真の後方に白い岩肌が見えるのは植物が生育していない場所)風向きによっては、硫黄の臭いがきつくなる。ガス検知器があちこちに設置してあり、場合によっては通行止めの範囲が広がるのだろう。
地獄谷の後方に“大日三山”を望む (右の尾根伝いに登っていく)
大パノラマ (3) 雷鳥荘付近から
北西方向 (中央は大日連山 右下は雷鳥沢ヒュッテ)
東方向 (別山~真砂岳 -立山三山は山頂部が見えない- 眼下に雷鳥沢キャンプ場)
「雷鳥沢キャンプ場」 (標高2,275m)
雷鳥平のテント村。ここから剱岳や立山三山、奥大日岳へ向かう登山者がテントを張っている。私たちと同じに奥大日岳から大日岳~称名の滝へ進む人たちはあまり多くはないだろう。
「ウサギギク」
亜高山帯から高山帯の草原帯に生育。花は7~8月頃が最盛期なので、これは私たちのために咲き残ってくれたものだろう。黄色が遠くからでも目立つ。ほかにもミヤマキンポウゲの黄色も咲き残っているようだ。
新室堂乗越付近から“立山三山”を振り返る
雷鳥沢から新室堂乗越(2,370m)まで登ると、そこからは展望の広がる尾根道となる。真っ青な空、前後左右に広がる大パノラマ。すばらしい眺めが続く。
「顔を出す剱岳(中央のとんがり)」 (左後方は猫又山 ~2,378mだろうか!~)
まず目指すのは 「奥大日岳」
9:20 剣御前・別山と奥大日岳の分岐点~新室堂乗越~を通過。しばらく一緒に登ってきたパーティーとは分かれて奥大日岳方面へ進む。この地点では剣御前から雷鳥沢へ下るパーティーとも交差する。奥大日岳山頂(2,611m)までは約2時間の予定。すばらしい景色を眺めながら登る。
大パノラマ (4) 奥大日岳に至る途中
左は地獄谷に続く白い岩肌と谷の向こうに広がる弥陀ヶ原。右は奥大日岳に連なる尾根。谷を流れる沢は称名川。
左端は奥大日岳 右端のとんがりは剱岳
後方を振り返る 登ってきた尾根と、後ろに別山と立山三山 右端に噴煙の上がる地獄谷
室堂から歩き始めて約2時間 こんなすばらしいパノラマが広がる
奥大日岳(右後方)は もう少し先
更に進むと立山(右後方)が遠ざかり、剱岳~別山がくっきりとしてくる。剱岳の尖った山頂がすばらしい!!
奥大日岳山頂(2,611m)」に立つ
11:30 室堂を出発してから約3時間、ようやく奥大日岳山頂に立つことができた。剱岳の勇姿を眼前に望むことができた。山肌のすごさに圧倒された。剱岳は北アルプス北部の立山連峰にある標高2,999 mの急峻な山。最終氷期に発達した氷河に削り取られた氷食尖峰で、その峻険な山容は登山者を圧倒する。
私たちが剱岳を登ったのは今から10数年も前のことだが、よく登ったものと今更ながら感心してしまう。
尾根や山頂付近の岩礫地に咲いていた花
「シラタマノキ」
中部以北の亜高山帯~高山帯の乾燥した場所に生育する常緑小低木。萼が大きくなって実を覆い白い玉状になる。これを潰すとサリチル酸の臭いがする。
「タテヤマアザミ」
北アルプスの亜高山から高山帯の限られた地域に分布するアザミ。葉は全体に切れ込みは浅く、棘もあまり目立たない。触っても痛くない。花はやや下向きにつき、花の周りの総苞片粘らない。
「ミヤマアキノキリンソウ」
中部以北の亜高山帯〜高山帯の草地や砂礫地に生育するアキノキリンソウの高山型。別名コガネギク。
「タテヤマリンドウ」
本州中部以北の山地帯~高山帯の湿り気のある場所に生育する竜胆。花は日があたっている時だけ開く。
「チングルマ」
山頂付近のチングルマは紅葉している。ほとんどは綿毛となったり、それも落ちたりしていた。ただ、どういう条件下なのかわからないが、まだ葉が青々とし、花の咲いている群落もあった。
一番のお気に入り スポット
「紅葉が進む奥大日岳山頂 と 剱岳」
大パノラマ(5) 奥大日岳山頂から
東方向を望む
西方向を望む
奥大日山頂で昼食 その後、大日岳を目指す
360度の大パノラマを楽しんだ後、今日の目的地大日岳に向かう。写真中央が大日岳。手前が中大日岳。その鞍部にある大日小屋が今日の宿。大日岳まではあと2時間。標高はここより約100m低いが、途中にかなりのUp-Downがある。
ここで室堂へ引き返すパーティーが多い。私たちも悩んだ末、計画通りに大日岳を目指す
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