チロル・ドロミテを歩く ~その6~ [旅の思い出]
トレ・チーメ・ディ・ラヴァレード
・・・ コルティナ・ダンペッツィオ の 朝 ・・・
旅の7日目、Bellevueホテル は清々しい朝を迎える。今日はドロミテのハイライトとも言われる、トレ・チーメ・ディ・ラヴァレード(ドイツ語ではドライ・ツィンネン)を一周するトレッキング。
☆☆☆☆☆ 6.トレ・チーメ・ディ・ラバレード 一周トレッキング ☆☆☆☆☆
オーロンツォ小屋を目指すバスの車窓から
今日も素晴らしい天候に。計画では最初にミズリー湖に寄る予定だったが、天候がいつ変わるか予測が付かないので初めにトレッキングをすることになった(ガイドの判断に拍手!)。
緑の草原とドロミテ山塊(車窓から)
オーロンツォ小屋に近づくと、森林限界を通り過ぎて草原となる。緑の絨毯の上にドロミテ山塊がぐっと近づく。この眺めがなんともいえない。中央の山は"Monte Cristallo(3,221m)"
ドロミテ山塊・・・トレ・チーメの麓 ~オーロンツォ小屋から~
標高2,320mのオーロンツォ小屋の眼前にドロミテ山塊の素晴らしい眺めが広がる。画面中央左の尖った山はSan Lucano(2,839m)、中央右はMonte Cristallo(3,221m)、右端はCroda Rossa(3,146m)。中央の凹んだところにミズリーナ湖(標高1,756m)がある(バスは湖の脇を通ってあがってきた)。
宜しかったら続きをご覧ください。
トレ・チーメ・ディ・ラバレード一周トレッキングコース
トレ・チーメとは "三つの頂” と言う意味。三つの山は、上の図で”オヴェスト(2,973m)、“グランデ(3,001m)、ピッコラ(2,857m)” で、そのまわりを一周する。オーロンツォ小屋を出発し左回りに廻って元に戻る、標高差222m・歩行距離約9kmのコース。
・・・ 現地案内看板から(下2枚) ・・・
上のコース図と同様に南から北方向を見る
画像右端の赤丸のところが “ラバレード小屋” で、出発は左のオヴェストの下のオーロンツォ小屋。トレ・チーメの峰は左から、”オヴェスト”、“グランデ”、”ピッコラ” と並ぶ。
南方向を見る(上の図の反対側からの眺め)
画像左端の赤丸のところが “ラバレード小屋” で、中央のガレ場や池沼の脇を通り、右端のLangalm小屋付近で昼食をとる。オーロンツォ小屋(写真には写っていない)は右端を折り返したところにある。トレ・チーメの峰は左から、”ピッコラ”、”グランデ”、”オヴェスト” と並ぶ。
オーロンツォ小屋と3,000m級のドロミテ山塊
9:10 トレッキング開始。写真右端のオーロンツォ小屋を発ち、オーロンツォ谷を眺めながらピッコロ山東のラバレード小屋へ向かう。左端の山はドロミテ山塊の “Croda dei Toni(3,094m)” 。
オーロンツォ谷に広がるお花畑
尖った山がSan Lucano(標高2,839m)、中央右にあるのがSorapis(標高3,229m)。右端がオーロンツォ小屋で、谷底に向かう斜面の上部は緑が濃く、あちこちに花が見られる。
キバナノコマノツメ(スミレ科)
日本の亜高山帯~高山帯にも分布しているが、基準標本はヨーロッパとなっている。
タカネシオガマ(ゴマノハグサ科)
これもキバナノコマノツメと同様に基準標本がヨーロッパにあり、日本の高山帯に分布している。
カラフトアツモリソウ(ラン科)
ガイドさんが教えてくれたとっておきの花(とはいえ、今は葉だけ)。日本では礼文島で確認されているという。今日のコース上ではここにしかないとのことで、花が見たかった。
・・・ 変化する ”トレ・チーメの三つの峰” の形容(①~⑨)を楽しむ ・・・
トレ・チーメ① ~オーロンツォ小屋とアルビニ礼拝堂の中間点から~
三つの峰は、左から ”オヴェスト”、“グランデ”、”ピッコラ” と並ぶ。
トレ・チーメ② ~ラバレード小屋から~
ラバレード小屋から東方向のドロミテ山塊
ラバレード小屋から北方向のドロミテ山塊
画面右端方向に “ロカッテリ小屋” が見える。この小屋を廻るコースもあるが、山麓の道を進む。
トレ・チーメ③ ~ロカッテリ小屋 と Langalm小屋 分岐点から~
分岐点からのドロミテ山塊の眺望
トレ・チーメ④ ~分岐点付近から近づく~
草原にブルーの "星” が 光る ~リンドウ属 sp (リンドウ科)~
キジムシロ属 ~Potentillia aurea~(バラ科)
トレ・チーメ⑤ ~分岐点から Langalm小屋 の間の岩場から~
イワカガミダマシ ヒメヤマカガミ (共にサクラソウ科)
ドロマイトの白 と カメチーストス・シャクナゲのピンクが目立つ岩礁地帯
カメチーストス・シャクナゲ(ツツジ科)
ジンチョウゲ属 ~Daphne striata~(ジンチョウゲ科)
トレ・チーメ⑥ ~Langalm小屋近くの水場付近から~
トレ・チーメ⑦ ~Langalm小屋付近の水場から~
チョウノスケソウ属 ~Dryas octopetara~(バラ科)
チョウノスケソウ属 ~Dryas octopetara~(バラ科)
Langalm小屋はチンクエ・トーリのほぼ北西側にある。この付近には池沼があり、この時期にも水が流れていた。その付近で昼食を取り、しばし休憩。この岩場地帯には湿地付近にチョウノスケソウやサクラソウの他にリュウキンカの仲間が咲いていた。
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リュウキンカ属 ~Caltha palustris~(キンポウゲ科)
バルトシア属 ~Bartsia alpina~(ゴマノハグサ科) サクラソウ属 sp(サクラソウ科)
トレ・チーメ⑧ ~Langalm小屋から~
トレ・チーメ⑨ と ドロミテ山塊 ~Langalm小屋付近から~
ドロミテ山塊(写真上の更に左方向)
崩れた岩が谷方向を覆っており、地面がむき出しになっている。そんな斜面にも植物は生きている。
岩礫地・砂礫地に咲く黄色の花 ~ケシの花か?~
ケシ属 ~Papaver rhaeticum~(ケシ科)
トレッキングの終点 ~オーロンツォ小屋~
14:10 オーロンツォ小屋に到着。最後は正面にドロミテ山塊のゴツゴツした岩山、足下にキンポウゲ科の黄色の花が咲く草原、そして右端に今朝素通りしてきたミズリーナ湖が見下ろせる丘に立つ。
今日も一日素晴らしい景色の中を歩くことができた。
次回 7.チンクエ・トーリ 一周トレッキング に続きます。
赤い "のろし” のあがるチンクエ・トーリ(左から2つ目の塔)
チンクエ・トーリ・・・・・「5本」の「塔」
ご訪問ありがとうございました。
お早うございます。
日本も山々に囲まれていますが、全然違う山々ですね。感動です !!
お花畑がまた素晴らしい〜 ! 一番良い季節でしょうか。
大・大・大満足の旅でしたね(^_^)
by yakko (2016-08-17 10:01)
瓦礫と草原そして歩いている間中素晴らしい景観が素晴らしいですね。このコースで何キロ位あるんでしょうか?花畑も見てみたいですね。
by g_g (2016-08-17 10:52)
このような雄大な景気を見るのは夢の夢です。
美しい画像を堪能させて頂いています^^
by 侘び助 (2016-08-17 10:57)
山も風景も雄大でそんなところを歩いてみたい気分です。
日本の花に似てるのもあり、初めて見る花も有り、楽しませていただきました。
ケシに似てますね、良いところへ行ってこられましたね、うらやましいなぁ~~
by せつこ (2016-08-17 11:48)
こんにちは^^
本当に夢の様な景色が広がっていますね〜
このような所をトレッキングできたら、どんなに幸せなことでしょう。
高山植物も見事に咲いていて素晴らしいですね♪
トレ・チーメ6番のお写真が素敵!
by いろは (2016-08-17 16:09)
こんにちは!
行ってみたいな!
かの有名なドロミテへ!!
by シラネアオイ (2016-08-17 17:22)
トレ・チーメ三山、すごい岩山ですね。
こんなところに登る人もいるのでしょうね!?
by Mitch (2016-08-17 18:06)
うぅ~~ん、言葉がありません。
素晴らしい~ヽ(^o^)丿
by よしころん (2016-08-17 21:28)
チョウノスケソウと云っても、ちょっと景色が違いますね~
by OJJ (2016-08-17 21:41)
どれも素晴らしい景色ばかりです。
世界に誇れるアルプスですね。
by Baldhead1010 (2016-08-18 04:28)
こんにちは。長々と同じような景色とお花をご覧いただきましたありがとうございます。もう少しおつきあい願います。
yakkoさん:花の一番いい時期でした。天候の良くない日もありましたが、予想以上でした。
g_gさん:ここのトレッキングは約5.6km、標高差635mと言うことっでしたが、歩いていて距離はあまり感じませんでした。景色の素晴らしさのせいだと思います。
侘び助さん:ありがとうございます。もう少し続けますので、後らんください。
せつこさん:国内の高山でよく見たものがかなりありました(どこか少しづつ違っていましたが)。
いろはさん:"ドロミテトレッキング” のハイライトと言われているらしいです。期待通りのコースでした。
シラネアオイさん:台風の影響はどうでしたか? 今朝のニュースで心配になりました。
ドロミテ、ぜひいってみてください。きついトレッキングはありませんでした。
Mitchさん:いますね。今回も岩場にぶら下がってましたよ。
よしころんさん:この日の天候が、一番気になっていたんですが、最高の日になりました。日に焼けましたね。
OJJさん:日本のチョウノスケソウの母種ということです。日本のが Dryas octopetara var.・・・となるらしいです。
Baldhead1010さん:本場アルプスはまだまだ見ていないところがたくさんなので、次を狙っています(願望です)。
ご訪問ありがとうございました。
xml_xslさん
tochiさん
AKIさん
ひぐらしさん
ゆるりさん
グリーンさん
ありささん
by michi (2016-08-18 12:02)
花もいいけど夏は雪。
by 夏炉冬扇 (2016-08-18 19:22)
おはようございます^^
ドロミテはいいところですね~夫がここはもう一度行きたいと言いますよ^^
by mimimomo (2016-08-20 07:33)
夏炉冬扇さん:高山で花に出遭うのと雪に出遭うのと同じくらいにホッとしますね。雪は触ると冷たいので、暑い山にはこちらかもしれませんね。
mimimomoさん:ぜひご夫婦でどうでしょうか。私たちもまた行きたくなっています。
by michi (2016-08-20 08:03)